スペシャルティコーヒーのフレーバーとフレーバーコーヒーの違いについて
今回はスペシャルティコーヒーのフレーバーとフレーバーコーヒーの違いについてご説明します。
まずは香りについて
香りの種類
人が香りを感じるには、大きく二つ、鼻先香(はなさきこう・はなさきか)と口中香(こうちゅうこう・こうちゅうか)です。
鼻先香は、コーヒー豆から漂う香りや、抽出したコーヒー液から漂う香りなど、読んで字のごとく鼻先で感じることができる香りを指します。
口中香は、コーヒーを口に含んだ際に感じる香りや味を指します。この口中香がフレーバーに当たります。
「フレーバー」以外にもコーヒーの香りを表現する単語があります
香りを表現する3つの言葉
- フレグランス(fragrance)
コーヒー豆から漂う香り - アロマ(aroma)
コーヒー液から漂う香り - フレーバー(flavor)
コーヒーを口にした時に感じる風味・香味。アロマ(香り)+テイスト(味)がフレーバーとも言える
改めてフレーバーってなに?
- 食品の香り、味、食感など口に入れた時に生じる感覚をまとめていう言葉。
- 風味、香味とも言う。 食品用に使用される香料のこと。英語でこの意味で使うときにはフレーバリングという。
ようやく本題
で、スペシャルティコーヒーのフレーバーとフレーバーコーヒーの違いって?
スペシャルティコーヒーでいうフレーバーとは前者を指し、フレーバーコーヒーでは両者の意味合いがあります。
スペシャルティコーヒーのフレーバーとは
環境に応じて丁寧にコーヒーノキを栽培することによって、印象的な風味特性を持つコーヒーとなります。
それに対し、
フレーバーコーヒーとは
コーヒーにフレーバー(香り・風味)を後付けしたものです。焙煎の際に香料を噴霧したり、抽出したコーヒーに香料を加えたりして作ります。
わたしが思うにフレーバーコーヒーは、後付けした香りとコーヒーの味を楽しむものだと思っています。そのため、もともとのコーヒーの香りやフレーバーが邪魔になってしまう側面があり、比較的品質の低いコーヒーが使われることが多いです。
スペシャルティコーヒーのフレーバーの世界
コーヒーを飲んだ際に甘みを感じることがありますが、これは甘い香りと共に味わうことによって甘みの共感覚を引き起こすために、甘く感じるのではないかとされています。そのため、スペシャルティコーヒーのように様々なフレーバー(柑橘系の果物やトロピカルフルーツ、またチョコレートなナッツなど)を感じることができると、たった一杯のカップとは思えない多種多様な世界を味わうことができ、わたしはその世界を非常に面白く思っております。
まとめ
香りの種類について | ||
カテゴリー | 名称 | 詳細 |
鼻先香
|
フレグランス | コーヒー豆から漂う香り |
アロマ | コーヒー液から漂う香り | |
口中香 | フレーバー | コーヒーを口にした時に感じる風味・香味 |
スペシャルティコーヒーのフレーバーとは、環境に応じて丁寧にコーヒーノキを栽培することによって、印象的な風味特性を持つコーヒーとなります。
フレーバーコーヒーとは、コーヒーにフレーバー(香り・風味)を後付けしたもので、後付けしたフレーバーがメインになるため、コーヒーの品質は低くなりがちです。
このような違いを知ることでまた新たなコーヒーライフを楽しみましょう
参考
コーヒーにおけるアロマ・フレーバー・フレグランスの違い | Coffeemecca
カップ・オブ・エクセレンス COE:Cup of Excellence について
カップ・オブ・エクセレンス COE:Cup of Excellence とは
WOODBERRY COFFEEより
COEとは、スペシャルティコーヒーのための最も権威のある品評会であり、称号であり、オークションです。
アメリカ合衆国のNPO「アライアンス・フォー・コーヒー・オブ・エクセレンス(優良コーヒー同盟 ACE:Alliance for Coffee of Excellence」によって毎年開催されています
毎年、何千ものコーヒーが審査のために提出され、世界的なオンラインオークションでプレミアム価格で売られ、大半のオークション収入は農家に送られます。
競争は厳しいものであり、産業界の専門家による3週間のプロセスを通じてカッピング評価が行われています。まず、原産国の約10名の資格のある審査員による審査が行われ、その後、約20-25名の経験豊富な審査員世界中から集まる。 300エントリーの競争は平均9,000ものカップをもたらし、それぞれの「トップ10」コーヒーは少なくとも120回カッピングされる。
競技会に参加する各サンプルには、各競技会の審査員にのみ知られている番号が割り当てられ、各陪審員はブラインド方式でコーヒーのカッピングを行います。
さらに、各ロットはプロセス全体を通じて文書化されており、優勝したコーヒーは農場や正確なマイクロロットに追跡可能になっています。
オークションの結果
コーヒーの世界的なバイヤーは、これらの賞を受賞した農家には、一般的に提供される価格を、はるかに上回る、かつてないほどの報酬を与えました。
参加国
2017年には、ブラジル、ブルンジ、コロンビア、コスタリカ、エルサルバドル、ホンジュラス、グアテマラ、メキシコ、ニカラグア、そしてペルーのパイロットプログラムでCOEが開催されます。
優勝した農家さん
COEでの優勝は常にコーヒー農家の人生を変えます。彼または彼女はスターであり、そのために緊張し、拍手を浴び、爽快に、誇らしげにステージ上を歩いています。
まとめ
COEとは、Cup of Excellence のことであり、優良コーヒー同盟 ACE:Alliance for Coffee of Excellence によって毎年開催されている品評会である。
COEとして認められたコーヒーはネットオークションにかけられ、非常に高値で取引され、そのほとんどは農家の方に送られるようになっている。
もっとも一般的なスペシャルティコーヒーの定義である、コーヒーの風味が素晴らしい美味しさであるというコーヒーの評価や、トレーサビリティ(追跡可能性)やサスティナビリティ(持続可能性)が高いこと
COEでは、厳正なる審査によって、コーヒーの評価をおこない、ネットオークションによって、農家の方が適切な評価、適切な報酬を受け取れる仕組みや、透明性の高さによってトレーサビリティ・サスティナビリティという観点でもコーヒー業界に寄与している世界最高峰の品評会であり、オークションであり、称号であるといえる。
参考
Cup of Excellence とは何でしょうか?その1 | | WOODBERRY COFFEE ROASTERS
コーヒーの温度の変化と味覚について
本当に美味しいコーヒーは、温度変化とともに味わいを楽しむことができますが、そうではないコーヒーも存在します。そこで、今回は温度と味覚の関係、温度と成分の関係についてご説明します。
温度と味覚の関係
人の味覚は冷たいものに酸味をやや感じやすく、苦味と甘みは感じづらくなる傾向があります。ちなみに甘みは体温と同じくらいの時が一番感じやすくなります。
味覚の温度特性 | |||
高温 | 中温 | 低温 | |
苦味 | ◎ | ◯ | △ |
甘味 | ◯ | ◎ | △ |
酸味 | ◯ | ◯ | ◎ |
※酸味は温度依存性が低いという研究報告もあります。
温度と成分の関係
淹れたては美味しいと思っても、冷めていくにつれてコーヒーが濁り、苦味や渋みが増していくように感じたことはありませんか?
温かい時は溶けていた一部の成分は、水温が下がると溶けていることができずに味わいに影響してきます。多くの場合は「欠点豆」が原因ですが、抽出のときに高温のお湯で時間をかけすぎ、渋みにつながる成分までを出してしまっていた場合も考えられます。
また、コーヒーには変化しやすい成分がたくさん含まれており、淹れたての温度が高い状態ではこの変化はどんどん進みます。
さらに
コーヒーは酸素によって酸化します。
コーヒーの中には酸素も溶け込んでおり、この酸素が変化を促進します。また、一般的に温度が10度下がるごとに酸化速度が1/2になると言われています。
ホットコーヒーの温度を60度
アイスコーヒーの温度を10度
とするとホットコーヒーはアイスコーヒーの32倍(2の5乗)で酸化していきます。そのため、淹れてから長時間経過したホットコーヒーは悪い意味で酸っぱくなり、美味しく飲めなくなります。
コーヒーの温度変化を楽しむ
とはいえ、普通に一杯飲む分にはそれほどのダメージはありませんので、よければ一杯のカップを飲む際に淹れたての熱々の状態から冷たいなるまで楽しんでみてはいかがでしょうか?
コーヒーの温度が高いとき、私たちが感じるのは、「フレーバー(風味)」と「香り」です。それがだんだん冷めていくと、今度は「酸の質」と「甘さ」が出てくるようになります。カップのコーヒーを置きっ放しにすると、単に酸化が起こって美味しくなくなるだけですが、10分から30分ほどかけて、ゆっくりとコーヒーを味わうことは、理にかなっているのです。
ひょっとしたら、最初の一口はあなたの好みとは違うかもしれません。でも冷めてきたら、まったく印象の違う、あなた好みの風味を醸すかもしれないのです。もちろん逆もまたしかりですが、「コーヒーはゆっくりと温度による変化を楽しむ」ことを心がけていただくとまた新しい発見があるかもしれません。
参考
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コーヒーの協会(SCAJ)と競技(JHDC)について
先日、JHDCのボランティアスタッフとして参加してきましたので、JHDCと主催のSCAJについてご説明いたします。
SCAJとは
Specialty Coffee Association of Japan の略で日本スペシャルティコーヒー協会のことです。
SCAJでは、コーヒーに関する資格「コーヒーマイスター」の認定や、JHDC(ハンドドリップ)・JCRC(ロースティング)などの競技会も主催しています。
JHDCとは
Japan Hand Drip Chanmpionship の略でSCAJ主催のハンドドリップの競技を指します。
一杯ずつ丁寧に淹れるというハンドドリップの文化は日本独自の文化であったため、ハンドドリップだけの競技会は日本でのみ行われています。
JHDCの歴史
JHDCは2012年に誕生した日本スペシャルティコーヒー協会主催の競技会です。日本独自の競技会だけに、日本の文化や時代背景を十分に取り込んだオリジナリティに溢れるルールが魅力の競技会です。
また、2014年からはトーナメント方式を採用。さらに2016年からはスコアシートも大幅に改良、香味や質感という日本独自の表現を取り入れています。今もなお進化し続ける競技会です。概要 « ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ (JHDC) « 競技会 « 活動内容活動内容 | Specialty Coffee Association of Japan
JHDCって何する競技会?
大きく分けて二つの競技、ドリップ競技とフリー競技があります。
ドリップ競技では、コーヒーの味覚をメインに評価し、フリー競技では、プレゼンテーションをメインに評価します。
競技ルール
予選ではドリップ競技のみを行い。本選ではドリップ競技とフリー競技の両方の点数で競います。
ドリップ競技
リハーサルの時間が15分、競技の時間が10分、使用するコーヒー豆は参加者全員共通の公式焙煎豆を使用します。
リハーサルの15分の間にコーヒーの抽出から味覚の確認まで行っていき、どのような抽出が適しているのか、確認を行います。
フリー競技
準備の時間が5分、競技の時間が10分、使用するコーヒー豆は参加者全員共通の公式焙煎豆を使用します。ただし、フリー競技で使用するコーヒーは約1ヶ月前にコーヒーのプロファイルとともに1kg配布されます。
共通
使用器具はスポンサー指定器具を使用します。有名な会社がスポンサーをしておりますので、普段使っている器具が使えないということはまず無いと思います。
予選ではフランネルは使用できませんが、決勝では使用することができます。
見所
JHDCの概要のページでは以下のように記載されております。
同じ珈琲豆を使用しても全員が違う味になるドリップコーヒー。もっともポピュラーでシンプルな抽出方法であるからこその工夫やアイデアが楽しめます。
わたしが実際に見て面白かったのはやはり決勝のフリー競技
競技者の元へ指定のコーヒーが1ヶ月前に1kgも配布され、それぞれがそれぞれの抽出をしてテイストやフレーバーを確認し、それぞれがそのコーヒーの特徴を考え、どんなテイスト、フレーバーを出すのが最も適しているのか、そして、そのためにどのような抽出法を取るのか、考え抜いたものを、フリー競技の場でプレゼンとして想いを伝える。
コーヒーは嗜好品であるため好みが違うのは当然で、ハンドドリップは人の手で淹れているのだから味がブレるのは当然で、その中で、競技者それぞれが思う最高のコーヒーを提供するということがとても面白いです。
また、フリー競技の準備時間では、競技者それぞれが持参したカップやテーブルクロス、プレゼンの資料の配置など、さらに別の観点から趣向を凝らしたものが見えてとても面白いです。
競技会の映像はYoutubeにもアップロードされていたりしますので、ぜひ一度見てみてはいかがでしょうか?
コーヒーの種からカップまでの一連の流れ(from Seed to Cup)
今回はfrom Seed to Cup、コーヒーの豆(種子)からカップに至るまでの流れをご説明します。
栽培
そもそもコーヒーとはどういった植物かというと、アカネ科コーヒーノキ属(コーヒー属、コフィア属)に属する植物の総称で、主に栽培種(アラビカコーヒーノキとロブスタコーヒーノキなど)を指す。
コーヒーノキは畑に直接種をまくのではなく、苗床や育苗用のプラスチックポットで苗を育てる。
種をまいてから40~50日程度で発芽をし、半年から9ヶ月後、苗が20~60cmほどに成長した段階の雨季に畑へ移植を行う
移植後約1年経つと若木となり、早いところでは18ヶ月、遅くとも30ヶ月ほどで開花するが、幼木にはわずかしか花が咲かず、身が十分に付く成木になるには、3~5年かかり、そこからは収穫が増加し、丁寧に手入れを行えば20~30年ほど収穫することが可能。10年,20年経つと生産性が落ちてくるので、カットバックと呼ばれる若返りの手法や植え替えを行う。
収穫
コーヒーノキは枝の節に蕾ができ、開花する。花は白く、ジャスミンのような香りがし、咲いた花はわずか3日ほどで枯れてしまう。実がなるのは咲いた花の8割ほど。
結実すると緑色の丸い実ができ、完熟すると真っ赤になる。完熟した赤い実がサクランボに似ていることから、コーヒーチェリーと呼ばれている。
しかし、完熟するタイミングが一粒ずつ異なるため、一粒ずつ手でつまんで収穫を行ったり、機械で一斉に収穫を行い、後から未熟豆などを選別するという方法と取ったりする。
精製
コーヒーチェリーから生豆を取り出すことを精製と呼びます。カビなどの発生を防ぐために水分含有量が10~12%になるよう乾燥して保管され、消費地に輸出されます。
精製方法にはナチュラルやウォッシュド、比較的新しい方式としてハニープロセスなど、精製方法によっても味わいが異なります。
また、ウォッシュドでは大量の水を使用しますので、生産国によってはウォッシュドを採用することが難しいという場合もあります。
精製後は出荷に備え、スクリーンサイズ(生豆のサイズ)で分けたり、ハンドソーティングにより、未熟な豆や発酵豆などの欠点豆を取り除き、出荷用の袋に詰めます。
具体的には、グレインプロと呼ばれる、厚さ78ミクロンのポリエチレン製の袋は、70㎏までの重量に耐え、虫の混入を防ぎ、水分や酸素をシャットアウトする。また、リーファコンテナと呼ばれる温度管理のできるコンテナや、鮮度を保つために航空貨物として出荷することもある。
焙煎
「炒る・焙煎する」とは、食材に媒体を使わず直接熱を加えることによって、食材を適度に焦がし、食材が内部に隠し持っている風味や味を引き出すことである。
コーヒーの生豆は非常に硬くて、そのままでは有効成分をお湯で引き出すのが難しく、焙煎すると、生豆に含まれている水分が表面近くから水蒸気になって抜けて一旦表面の細胞組織が収縮し、仲間で熱が通ると今度は内側から膨張し、先の収縮との相互作用で、内側から破裂(ハゼる)すると、穴だらけの多孔質の構造になり、閉じ込められていたカフェインその他の成分が露出し、揮発しにくい油性成分も表面に滲み出してきて、味と香りの成分がお湯に溶け出しやすくなる。
抽出
抽出とはコーヒー豆から成分を取り出すことを抽出という
詳しくは以下の記事をご覧ください。
参考
コーヒーの抽出器具による味の違いについて
大きな枠組みでの抽出方法についてご説明しましたので、次は実際の抽出器具による味の違いについてご説明しましょう。
抽出器具と2つの抽出法
他にも様々な抽出器具がありますが、今回は以上の6つの抽出器具についてご説明いたします。透過法と浸漬法に分けるならざっくりこんな感じ
透過法
ペーパードリップ
コーヒーにお湯を注ぎ入れ、下に落ちて行きながらコーヒーの成分を抽出する。ペーパーフィルターで漉(こ)すため、微粉と油分が抽出されず、すっきりとしたクリアな味わいになりやすい。
また、ドリッパーには様々な種類があり、使用するドリッパーによっても抽出速度が異なるため、使用する器具によっては湯だまりができやすく、浸漬の割合が多くなるものもある。
例えばHARIOのドリッパーは大きな一つ穴のため、抽出速度が速く湯だまりができづらいが、メリタの場合は小さな一つ穴で、ドリッパー内に湯だまりを作ることを前提に抽出を行うため、一定時間浸漬の状態が作られます。
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ネルドリップ
抽出の仕組みはペーパードリップと同じですが、ペーパーフィルターの代わりにペーパーよりも目の粗い布製のフィルター(ネル)を用います。日本で発達したネルドリップは深煎りを美味しく飲むための技法として発達してきた背景があり、油分をいくらか通し、泡と起毛が苦渋味を吸着してくれるため、コーヒーがまろやかな味になる。
使用後のネルの洗浄や保存に手がかかるせいか、最近ではお店で見かけることが珍しくなっている。
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エアロプレス
太い注射器のような構造の抽出器具、チャンバーと呼ばれる筒型の容器の底にペーパーフィルターをセットし、コーヒーの粉とお湯を入れ、浸漬した後に、上からプランジャーというパーツを押し込み圧力をかけて抽出をおこなう。
浸漬の調整、圧力による抽出速度の調整、ペーパーフィルターにより粉を漉すことができるため、豆の個性、強いボディ感、安定してクリアなコーヒーを抽出することができる比較的新しい抽出法
エスプレッソ
専用の抽出マシンを使って高い圧力(9気圧ほど)をかけて短時間でコーヒーを抽出します。一杯の抽出量は25~30mlと少量。際立ったフレーバーと官能的なマウスフィールを持つ、美味しさが凝縮されたコーヒーが抽出されます。
深煎りのコーヒー粉を用いることが一般的でしたが、サードウェーブによって、浅煎りのコーヒー粉でもエスプレッソを淹れるお店が増えてきました。
浸漬法
フレンチプレス
コーヒーの粉にお湯を注いで、どっぷり浸した状態で抽出。目がやや粗いステンレスフィルターで濾すため、コーヒー液に微粉が混ざり、色は濁ります。その分、下にのるとコクと重量感のあるコーヒーになります。コーヒー豆がもつ香りや味わいをダイレクトに味わえる抽出法
ちなみにわたしのイチオシのお店 MiCafeto ではフレンチプレスの特徴であるコーヒーオイルはそのままに、微粉をミクロン単位で漉すことができるステンレスフィルターを販売しており、ボダム社製フレンチプレスの0.35Lサイズ製品のフィルター部分を付け替えて使用することができます。
【正規品】 BODUM ボダム BODUM COLUMBIA フレンチプレスコーヒーメーカー ダブルウォール 0.35L 1303-16
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サイフォン
下のフラスコで沸騰したお湯が上のロート部分に上昇してコーヒー粉と混ざり合い、そこで抽出される。沸騰湯で淹れられるために苦味が出ますが、ペーパーフィルターで漉されるため、フレンチプレスよりはクリアになる。
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まとめ
ペーパーフィルター
すっきりとしてクリアな味わい、ドリッパーも多種に渡る
ネルドリップ
まろやかな味わい、深煎り文化の中で進化した抽出法
エアロプレス
豆の個性を味わいやすい、比較的新しい抽出法
エスプレッソ
際立ったフレーバー、官能的なマウスフィール、高圧力短時間の抽出法
フレンチプレス
ボディ感とコク、コーヒーオイルを含め、コーヒーの全てを味わえる抽出法
サイフォン
苦味とクリア感、見た目に美しく、安定した抽出法
抽出器具による味の違いを理解して、ぜひ自分好みのコーヒー探しに役立ててみてください。
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コーヒーの3大原種
今回はスペシャルティコーヒーやシングルオリジンを語る上で欠かせない、コーヒーの3大原種についてご説明します。
コーヒーの3大原種
原種とは交配、選抜などにより改良された栽培品種の元になった野生種
- アラビカ種
- ロブスタ種
- リベリカ種
世界で飲まれているコーヒーのほとんどはアラビカ種とロブスタ種で、アラビカ種は70~80%、ロブスタ種は20〜30%程度、リベリカ種はごくわずかです。
アラビカ種
香りが強く、まろやかな味と酸味。主にレギュラーコーヒーに使われる。セブンカフェやスターバックス、また、一般的にシングルオリジンのコーヒーはこの品種。
ロブスタ種
芳香は少なく、渋みと苦みが強い。ブレンドの増量用やインスタントコーヒーに使われる。
しかし、コーヒーにより深い「コク」と「パンチ」をブレンドするため香りの強いロブスタコーヒーが好まれることもあり、品質の良いロブスタコーヒーの豆はエスプレッソ用のコーヒーのブレンドに用いられることもある。
アラビカ種と比較し、病気に強く、低地で栽培が可能、成長が早く収穫が多いなど、栽培が容易である。
リベリカ種
芳香は少なく、渋みがある。
リベリカ種の木は大きく、10m近くに育つため、手入れをしたアラビカ種が2.5m程度であり、収穫のしやすさを考えると生産性が低い。